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『花』 - 死=忘れさられてしまう事 -

花
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監督 西谷真一
脚本 奥寺佐渡子
出演 大沢たかお / 柄本明 / 牧瀬里穂 /
   西田尚美 / 加瀬亮 他


=ストーリー=

亡き元妻の顔や記憶を思い出せない、弁護士の鳥越。
動脈瘤を患い、手術すれば記憶を失うかもしれず、
現実逃避するような日々を過ごすサラリーマンの野崎。
二人が東京・日本橋から鹿児島・指宿へ共に旅をするうちに、
次第に鳥越は妻の記憶を思い出し、野崎は自己を見つめ直していく。


死ぬことは恐い。
死そのものに対する恐怖心もあるけど、それだけやない気がする。
死んだ後も生前と変わらず進み続ける時間。
そんな時間の流れに、自分はいてもいなくても何の影響もない存在で、
自分の生きたという事実が誰の記憶からも消え去ってしまう恐怖。
忘れ去られてしまう恐さが、死の恐怖をより大きくしてる気がする。

野崎、そして鳥越の元妻恵子の二人は忘れ去られてしまう恐怖を感じている。

動脈瘤で倒れた野崎は、成功しても記憶を喪失する可能性の高い手術に
同意できないでいる。
生き続けることができても記憶をなくせば、自分が自分でなくなる。
死んだも同然と、死の恐怖に襲われる野崎。

死の間際をホスピスで過ごす恵子は、
種を蒔き育てた忘れな草を鳥越に見せたいと思っていた。
忘れな草の花言葉は『真実の愛』そして『私をわすれないで』。
別れてしまったとはいえ、その後も愛し続けた夫に忘れ去られたくない一心で、
恵子は忘れな草の花言葉に思いを託していた。

野崎、そして恵子には幸いにも忘れ去られる恐怖を和らげてくれる人がいた。

野崎には「記憶がなくなっても私が側にいる。私を頼って」
と言ってくれる恋人の千香が、
そして恵子には元夫鳥越がいた。

恵子との離婚の原因は自分にあると思い、全てを忘れ去ってしまおうとしていた鳥越。
けど恵子の植えた忘れな草を見て花言葉(『真実の愛』『私をわすれないで』)
を思い出し「私だってそう思ってたんだ!」と
号泣する鳥越の姿は、例え死後でも恵子の忘れ去られてしまう恐怖を
十分和らげてると思う。

僕は誰かの記憶に留まるような生き方をしてるやろか?
覚えていてもらうために行動するような生き方は何か違う気がするけど、
誰かの記憶に残るほどの生き方を僕はしていきたい。
死はやっぱり恐いけどそんな生き方ができたら、
死というものと向き合う勇気が持てそうやわ。


[パンフレット評]
 じっち的点数(★=1点、☆=0.5点、5点満点で評価)
  『花』パンフレット   ★★★☆

 価格   ¥700(税込)
 サイズ  小 (大・中・小 3段階評価)
 ペ−ジ数 多 (多・中・少 3段階評価)
 備考   シナリオ、スチール付


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コメント

忘れることが怖い青年、思い出せないことがつらい老人。記憶はその人のアイデンティティーなのか、それとも。いい映画でしたね。

投稿: ルー | 2005.01.25 22:50

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» 「花」柄本明の個性あってこそ。記憶を失うことを恐れる青年と、... [Happy?おちゃのま*しねま]
『花』2002年・日本監督:西谷真一原作:金城一紀脚本:奥寺佐渡子撮影:町田博編集:奥原好幸音楽:村治佳織俳優:大沢たかお(野崎) 柄本明(鳥越) 牧瀬里穂(若... [続きを読む]

受信: 2005.01.25 22:51

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