『スウィングガ−ルズ』
  - やっぱ音楽ってエエわ -

スウィングガールズ
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監督 矢口史靖
脚本 矢口史靖
出演 上野樹里 / 貫地谷しほり / 本仮屋ユイカ /
   豊島由佳梨 / 平岡祐太 他


=ストーリー=

補習をサボるためにお弁当にあたった吹奏楽部の代役を
つとめることになった友子ら16人。
不純な動機で始めたはずがジャズの面白さにハマリだし
学生音楽祭出場に向け動き出す。


楽器始めよかなぁ〜。
単純にも程があるけど、観終わった後
真剣にそう思ったわ。

『燃えよドラゴン』観た後、自分が強くなったような錯覚。
劇場から出た後、肩で風切るぐらいの勢いで歩いてまうあの感覚。
余韻にひたるどころか引きずりっぱなしで
家路に着くあの感じ。
それに近いモンがこの映画にはあるわ。

家に着くまでの道で
いつもは見もせえへん楽器屋さんのショーウインドウが
気になって仕方なかったもんなぁ。

僕もジャズに出会う前の友子に似て飽きっぽいから
時間がないとか金がないとか
自分に色々言い訳して三日坊主の連続。
あれだけハマれるモノに出合えるなんて羨ましいわ。

「補習サボる口実で始めたモノに
 あんな短期間やっただけでそんなにハマってまうか?」

ってツッコミ入れる人もおるやろうやけど、
飽きっぽくて、ハマった経験のない友子やからこそ
あそこまでハマってまう一目惚れやったんちゃうかなぁ。
『なんかいぐね〜、いぐね〜!』
友子のハマりっぷりはこのセリフにめっちゃあらわれてたわ。

はしょり過ぎの展開やったり
他にもツッコミ所満載やけど
全ては最後のライブシーンにつながる
スウィング感のためやったんやと思うで。

あのライブシーン、さすがに手拍子はせんかったけど
勝手に足が動いてリズムとってたもんなぁ。
矢口監督のつくり出したスウィング感に
簡単にのせられてもうたわ。
隣の席の人には迷惑やったかも知れんね。
直接言われへんけどこのブログで謝っとこ、
ごめんなさい。

Mac好きな僕としては
シール貼りまくりのiMacの姿が涙を誘ったけど
友子の名パートナーになったサックスの
購入資金に姿を変えたんやからヨシとしよか。


[パンフレット評]
 じっち的点数(★=1点、☆=0.5点、5点満点で評価)
  『スウィングガ−ルズ』パンフレット   ★★★★

 価格   ¥600(税込)
 サイズ  小 (大・中・小 3段階評価)
 ペ−ジ数 中 (多・中・少 3段階評価)
 備考   本編中にながれたジャズナンバ−の解説付
      ビッグジャズバンド・ヒストリ−掲載
      ド−ナツ盤風ジャケット

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『深呼吸の必要』
  -「なんくるないさぁ」と言える強さ -

深呼吸の必要
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監督 篠原哲雄
脚本 長谷川康夫
出演 香里奈 / 谷原章介 / 成宮寛貴 / 金子さやか /
   久遠さやか / 長澤まさみ / 大森南朋 他


=ストーリー=

『きび刈り隊』=人手不足な農家のさとうきび収穫を手伝うアルバイト。
        滞在中、寝食を共にし、ただひたすらきびを刈り続ける。

きび刈り隊募集の告知に応募してきた若者達が
沖縄のとある離島に集まる。
それぞれ言いたくない事情を抱えた彼等は、
どこかギクシャクしたまま作業を続ける。
初心者ゆえの不器用さから、なかなかきび刈りの効率があがらず
期限までにきびを刈り終える事ができそうにない。
そんな矢先きび刈り隊の先輩田所が大怪我をしてしまい、
さらに効率がさがってしまう。
期限まで後10日。彼等は期限に間に合うのか・・・。


この映画は自己再生がテーマの作品。
でも登場人物達が抱える問題は、具体的に語られることはあらへん。
それどころか劇的な体験をして、それをきっかけに成長していく訳でもない。
ただ淡々ときび刈り作業をこなしていく毎日を過ごすだけ。

それやのに、きび刈り隊の7人の若者達がラストで見せる精悍な顔つきは、
それぞれが抱える問題に向き合える、前向きな強さを得る事ができた表情やねん。
それはただ黙々と作業し続けることが『深呼吸』する事と同じ意味を
もっていたから、あの7人はあそこまでいい顔つきになれたんやと思う。

「最近時間の流れが早く感じるなぁ」って人が多いと思う。

仕事に追われたり、世の中に溢れる情報から
取り残されないように必死にしがみつく。
恋愛や会社の人間関係なんかで悩まされ続けて
ゆったり心安らげる時間を過ごす機会が減ってる。
誰が作ったんかは知らんけど、世の中の流れは
効率重視で急ぎ続け、消費し続ける事を要求してくるねん。
自分のペースやなく、そんな世の中の流れに揉まれ過ぎてるから
時間が早く感じるんやわ。

誰にだって問題を抱える事はある。
で、それを乗り越える力もある。
でも世の中の早さに流されてるせいで、
ちょっとした問題でも乗り超えられへんぐらいの衝撃でぶつかってしまう。
そんな日々に疲れてるから、癒しブームなんてモノが現れるんやわ。

この映画での『深呼吸』って、日々の早い流れから逸れて
自分のペースに戻ることやねん。
ゆっくり進めば、ぶつかる問題にも、乗り越える準備ができるし、
ぶつかったとしてもそんなに激しい衝撃を感じないで済むやん。

7人の若者達にとってのきび刈りは
自分のペースを取り戻す『深呼吸』をするきっかけやってん。

早起きして、しっかり飯喰って、バリバリ働く。
仕事の充実感を感じながら、また次の日に向けてぐっすり眠る。
生きるのに最低限必要な事だけで、余計な事をせんから
気持ちに余裕ができてくるねん。
問題が起こったって、余裕があるから、この作品のおじぃやおばぁみたいに

「なんくるないさぁ(どうってことない)」

ってどっしり構えてられるんやわ。

『深呼吸の必要』に迫られてるんは哀しい事やけど
『深呼吸』する事はそんなに難しいことやないでって
この映画から教わったわ。

僕にとっての『深呼吸』ってなんやろう?
「なんくるないさぁ」って思える力を与えてくれる
この作品みたいな映画にこれからも出会えることやろね。


[パンフレット評]
 じっち的点数(★=1点、☆=0.5点、5点満点で評価)
  『深呼吸の必要』パンフレット   ★★★☆

 価格   ¥600(税込)
 サイズ  小 (大・中・小 3段階評価)
 ペ−ジ数 中 (多・中・少 3段階評価)
 備考   さとうきびの刈り方図解付
      映画主題歌「深呼吸の必要」歌詞掲載
      長田弘詩集『深呼吸の必要』より
      「あのときかもしれない・一」掲載


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『ジョゼと虎と魚たち』
  - 心締め付ける[恋愛]映画 -

ジョゼと虎と魚たち
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監督 犬童一心
脚本 渡辺あや
出演 妻夫木聡 / 池脇千鶴 他


=ストーリー=

雀荘でバイトする大学生の恒夫。
その雀荘では、近所で見かける老婆の噂話で持ちきり。
いつも明け方に、ボロボロの乳母車を押して歩く老婆。
乳母車の中身はミイラ?札束?それともヤク?
噂話は膨らむばかり。
ある日雀荘のマスターの愛犬を散歩していた恒夫は、噂の乳母車に遭遇する。
中身は生まれてから一度も歩いた事のないという、老婆の孫だった。
自分の事をジョゼと呼ばせる老婆の孫に、恒夫は次第に引かれていく。


この映画はラヴストーリーやなく「恋愛映画」やと思う。

ラヴストーリーは主人公の恋の行方を追っていくものが多い。
駆け引きしあったり、恋敵が現れたり。
そんな恋が始まる過程を追っていくものが多い気がする。

でもこの映画は違う。
この世に二人しかいないかの様な幸せなひとときや、もう忘れてしまいたい失恋後の喪失感を思い起こさせるリアルな恋愛。
恋愛を経験した事がある人なら、誰でも共感できる甘酸っぱさ。
そんな恋愛中の甘さと、恋愛後の苦さを描いている。

観た人の恋愛体験を刺激し、思い起こさせるからこそ
「ジョゼと虎と魚たち」は「恋愛映画」やと思う。

ところで恒夫は普通の大学生として描かれてるけど
こんなに軽いヤツが今どきの普通なん?
恒夫ってセックスフレンドがいたり、別れる前に次の子をキープしておいたり。
「今どきの普通」に疑問を持つ僕は、若い人から見れば古いタイプの人間なんやね。
でも僕は古いタイプの人間でいたいわ。
やっぱりドライより一途がええわ。


[パンフレット評]
 じっち的点数(★=1点、☆=0.5点、5点満点で評価)
  『ジョゼと虎と魚たち』パンフレット   ★★★☆

 価格   ¥800(税込)
 サイズ  小 (大・中・小 3段階評価)
 ペ−ジ数 多 (多・中・少 3段階評価)
 備考   完成披露試写会 舞台挨拶 採録
      シナリオ 2002/12/6 版準備稿付


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