『笑の大学』 −ベタがエエねん−

warainodaigaku
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監督 星護
脚本 三谷幸喜
出演 役所広司 / 稲垣吾郎 他


=ストーリー=

昭和15年。中国との戦争の真っただ中という時代。
国の非常時に『笑』などとんでもないと弾圧をしようとする検閲官・向坂睦男。
自分にとって大切な『笑』を守るために戦う喜劇劇団の座付作家・椿一。
台本の検閲のため取調室という密室で出会ったふたり。
上映禁止に持ち込むために無理難題を押し付ける向坂。
それをすり抜けさらに面白い台本に書き直していく椿。
書き直す度に面白くなっていく台本。
そんなやりとりを繰り返すうち、立場の相反するふたりに友情が芽生え
協力し完璧なコメディーを創り上げていく。


笑いのツボはベタな言葉のやりとり(主にダジャレ)。
悪い人は誰も出てこない。
密室で起こるふたりだけのストーリー。
最後にほろりとさせる展開。

この映画を箇条書きにしたら、とんでもなく地味で
つまらん感じになってまうなぁ。
間違ってはないけど、これだけやったら
この映画の魅力は1%も伝わらんわな。

確かにおどろくようなどんでん返しもなく地味な展開やし、
CGばりばりのすごい映像が拝める訳でもない。

でもベタやけど観客に笑いを提供し
原作者・三谷幸喜の『笑』に対する熱いメッセージを投げかけ、
最後には反戦をからめた主人公二人の友情にほろりとさせる。

早い・安い・旨い、やないけど
泣いて・笑って・考えさせられる
三拍子揃った良質の映画やで。

これって『寅さん』シリーズに代表される
邦画のエエとこを継承してるやん。
偉大なるマンネリズムやね。

地味でベタな展開は何も刺激が得られへんからって敬遠されがちやけど
裏を返せば安心して観られることになるよな。
「これは芸術やから、解る奴だけ解ればエエ」
みたいな観客を突き放した映画より
観る人を楽しませようとする気持ちが
いっぱい詰まったエンターテインメントやで。
人それぞれ価値観が違うから決めつけられへんけど
同じチケット代払うなら、どっちの映画に金払いたくなる?

それにこの映画には『毒』を感じへんのもエエとこやわ。
おやじギャグやって嫌がられそうなベタなダジャレが
毒がなくて逆にこの映画の魅力になってんねん。
現実がキナ臭い事だらけやったり、
ゾッとしたりゲンナリしたりする事ばっかりやのに
金払ってまで嫌な気分になりたくないやん。

毒舌を売りにして人の悪口ばっか言ってトークを成立させてる
バラエティー番組とかあるやん。
普段言えない事を代弁してくれてるみたいでスカッとするけど
僕にとっては心地よくはないなぁ。
あっ、これも一種の毒舌かも。

動物や子供を扱った心あたたまる感動とは違うけど
嫌な思いを引きずらせない、『笑』で気持ちをほっこりさせるエエ映画。
それが『笑の大学』やねん。


[パンフレット評]
 じっち的点数(★=1点、☆=0.5点、5点満点で評価)
  『笑の大学』パンフレット   ★★★★

 価格   ¥600(税込)
 サイズ  小 (大・中・小 3段階評価)
 ペ−ジ数 中 (多・中・少 3段階評価)
 備考   椿一のモデルとなったエノケン劇団文芸部・菊谷栄について掲載


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